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引き留めるべき?社員に辞めたいと言われたら?企業の体験談や対処法

引き留めるべき?社員に辞めたいと言われたら?企業の体験談や対処法

最終更新日 2024年7月7日

この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。

社員に辞めたいと言われたら、以下のような疑問や悩みが生じることもあるのではないでしょうか。

  • 「社員に辞めたいと言われたけど引き止めても大丈夫?」
  • 「退職の相談をされた際にどのように対応するのが良い?」

今回は、社員の退職相談について悩みを抱える方に向け、辞めたいと言われる理由やトラブル事例、具体的な対処法をご紹介します。

本記事を読めば、社員に会社を辞めたいと言われないための対策や、言われた場合の対処法を知ることができ、退職相談をされても適切に対応できるでしょう。

また後半では、退職代行で辞められた場合の体験談についてもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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社員に辞めたいと言われる理由

社員に辞めたいと言われたら、まずはその理由を考えることが重要です。辞めたいと言われる理由として、以下の例があげられます。

  • 給与や待遇に不満を感じている
  • 職場環境が悪い
  • 仕事内容が合わない
  • キャリアアップしづらい
  • 個人的な事情

ここからは、よくある会社を辞めたい5つの理由を詳しく解説します。

給与や待遇に不満を感じている

社員に辞めたいと言われたら、給与や待遇に不満を感じている可能性があります。

会社からの給与や待遇に不満を感じると、仕事へのモチベーションが低下するからです。

例えば、社員への給与が業務量に見合っていない場合や、正当な評価ができていない場合などがあげられます。

社員がもらう給与が少なかったり成果を評価してくれなかったりすると、仕事へのやる気や会社への愛着がなくなる可能性があるでしょう。

自分や会社の将来性に不安やストレスを抱え、結果的に給与条件や待遇が良い企業へ転職したくなり、会社を辞めたいと言われる場合があるのです。

職場環境が悪い

社員に辞めたいと言われたら、自社の職場環境が悪い可能性があります。

労働条件や人間関係などの職場の環境が整備されていなければ、社員は精神的・肉体的にストレスを抱えてしまい、退職したい気持ちが強まります。

具体的には、残業や休日出勤が多かったり、職場の人間関係にトラブルが生じたりする場合です。場合によっては、辞めたいと告げてきた社員が上司からパワハラを受けている可能性も考えられます。

労働人口が減少傾向にある現代において、社員はより働きやすい環境が整っている職場へ流れていきやすいです。

そのため、社員自身が職場環境が悪いと感じている場合、自社を辞めて転職する可能性があるのです。

仕事内容が合わない

辞めたいと言われた場合、社員にとって今の仕事内容が合っていない可能性があります。

社員の性格や気質と仕事内容がマッチしていなければ、やりがいを感じられず、心身のストレスやモチベーション低下につながります。

例えば、人と接する業務やクリエイティブな業務に向いている人には、単純な事務作業に向いていない可能性があります。また、ストレス耐性や忍耐力が求められる業務は、気質や性格によっては苦手と感じる場合もあるでしょう。

適性に合わない仕事を続けると、ストレスや不満がたまり、仕事を辞めたくなる可能性が高くなるのです。

キャリアアップしづらい

社員に辞めたいと言われる理由として、キャリアアップしづらいと感じている場合があげられます。

キャリアアップしづらい環境であれば、社員のモチベーション低下やストレスの原因となる可能性があります。同じ業務に従事し続け、業務に慣れてしまうと、新しいことに挑戦する機会が少なくなり、自分の成長を実感できなくなるでしょう。

結果的にストレスがたまりやすくなり、スキルアップや成長に必要な環境を求め、退職を考えるようになるのです。

個人的な事情

社員に辞めたいと言われた場合、個人的な事情で退職を申し出ている可能性もあります。

日常生活において、働き続けることが難しくなるような、やむを得ない事情が発生するかもしれません。

例えば、妊娠・出産や親の介護、病気やケガなど、現状の働き方では仕事を続けることが難しい場合があげられます。

社員のやむを得ない事情に対応できる福利厚生や制度が整っていないと、会社を辞めたいと言われる可能性があるのです。

社員に辞めたいと言われた企業のトラブル事例

企業にとって、社員に辞めたいと言われた後にトラブルへ発展する事態は避けたいものです。ここでは、社員の退職時におけるトラブル事例をご紹介します。

  • 裁判沙汰に発展する
  • 業務が回らなくなる
  • SNSで愚痴や悪い噂が流れる

上記3つのトラブル事例について、具体的に解説します。

裁判沙汰に発展する

社員に辞めたいと言われた企業のトラブル事例として、裁判沙汰に発展する場合があげられます。

具体的には、社員が退職を希望する際に、雇用契約や労働基準法に違反しているような形で、退職金の支払いや解雇に近い形での退職勧告を行った場合などです。

例えば、残業の未払いや不当な理由で退職金を減額すると、社員側から訴えられる可能性があるでしょう。

また、パワハラやセクハラなどの問題があった場合にも、社員が辞める際に問題が発覚し、裁判沙汰に発展することがあります。

裁判トラブルに発展すると、企業にとっても深刻な悪影響を及ぼす可能性があるため、可能な限り穏便に退職手続きを進める必要があるのです。

業務が回らなくなる

社員に辞めたいと言われた企業のトラブルとして、欠員により業務が回らなくなる場合があげられます。

社員が退職すると、業務を引き継ぐ人材を確保するまでに時間がかかり、業務が滞ることがあるからです。特に、業務の専門知識を持っている社員が辞めた場合は、業務の引継ぎや新たな人材の育成に時間がかかり、業務が一時的にストップすることがあります。

退職する社員の業務内容を事前に他の社員に引き継ぐことが大切です。また、退職する社員が所持している情報やデータなどを共有することで、業務の継続性を確保できるでしょう。

SNSで愚痴や悪い噂が流れる

社員に辞めたいと言われた企業のトラブル事例として、SNSで愚痴や悪い噂を流される場合もあげられます。

退職する社員がSNS上で愚痴をつぶやいたり、企業に対して批判的なコメントを投稿することで、企業のイメージが損なわれ、消費者や取引先などから信頼を失うかもしれません。

また、悪いイメージが拡散されてしまうと、新しい人材を確保しづらくなったり、残った社員のモチベーション低下につながる可能性があります。

そのため、社内でSNSに関するガイドラインを作ったり、日頃からコミュニケーションを積極的に行い、社員の不満や不安を解消したりすることで、退職後にトラブルが発生するリスクを低減する必要があるでしょう。

社員に辞めたいと言われた時の対処法

社員の退職時に起こり得るトラブルを回避するためにも、辞めたいと言われた時の対処法をご紹介します。

  • 理由を聞く
  • 改善策を考える
  • 引き留める
  • 協力して円満退社を目指す

ここからは、上記4つの対処法を具体的に解説します。

理由を聞く

社員に辞めたいと言われた時は、まずは理由を聞くことが重要です。

辞めたい理由を聞く姿勢を持ち、ただ聞くだけではなく社員の気持ちに寄り添い、真摯に向き合いましょう。

社員が抱えている問題をしっかりと理解し、解決策を考えます。理由が明確になれば、社員の意向を尊重しながらも、可能な限りの対応策を講じることができるでしょう。

また、理由を聞くことで、企業として改善すべき点が見えてくるかもしれません。社員が抱える問題を解決することは、企業の改善にも繋がるため、積極的に向き合うことが重要です。

改善策を考える

社員が辞めたいと言ってきた理由を理解できたら、改善策を考えます。

まずは、問題がどのような状況で発生しているのかを把握することが必要です。社員との対話や意見を反映した対応策を考えることが求められます。

例えば、仕事の負荷が原因であれば、業務内容やスケジュールを見直すことで解決できる可能性があるでしょう。また、人間関係が原因であれば、コミュニケーションの改善や中立的な第三者の介入が必要かもしれません。

改善策を考える際、辞めたいと告げてきた社員の意見を真摯に受け止めることが重要です。

引き留める

辞めたい理由となる原因の解決策を見出せた場合、社員を引き留めることで、退職を回避できる可能性があります。

ただし、具体的な解決策がないまま無理に引き留めると、かえって逆効果となる場合があるので注意しましょう。

例えば、残業が多すぎるという理由で退職を申し出ているにも関わらず、精神論で「頑張ろう」といった引き留めは効果的ではありません。

残業が原因であれば、業務の担当者を増員したりITツールなどを導入したりと、可能な限り社員の負担を減らす姿勢を見せることが重要です。

社員によって辞めたい理由は異なるため、しっかりとヒアリングを行い改善策を見出してから引き留めを行いましょう。

協力して円満退社を目指す

引き留めを行っても社員の辞めたい意思が揺るがない場合、協力して円満退社を目指すことが重要です。

辞めることが決定したからといって不当な扱いや嫌がらせが起こると、裁判沙汰などのトラブルに発展する可能性があります。

そのため、社員の意向を尊重し、退職に関して協力的な姿勢で接しましょう。

例えば、社員が退職するタイミングや手続きについての相談に対して、迅速かつ丁寧に対応することが円満退社のためのポイントとなります。また、退職前には引き継ぎや、後任者の育成などもしっかりと行うことが大切です。

協力して円満退社を目指すことで、裁判や自社の悪い噂、業務が回らなくなるなどのトラブルを未然に回避できるでしょう。

社員に退職代行を通して辞めたいと言われたら引き留めるべき?

企業によっては退職代行を通して辞めたいと言われる場合がありますが、無理に引き留めることは避けましょう。

退職代行とは、辞めたい本人の代わりに業者が退職の意思を伝えるサービスです。

一般的な退職手続きでは、本人が直接上司に退職相談を行い、正式な退職日までに引き継ぎや有給休暇の消化などを進めます。

一方、社員が退職代行を利用した場合は、本人は出社せずに退職することが可能です。法律上、本人が直接会社へ退職の意思を伝えなければならないというルールはないため、会社が無理に引き留めることは避けなければなりません。

また、退職代行を利用する理由は、本人が辞めたくても辞められない状況に置かれている場合や、退職を言い出しづらい場合が多いです。

直接本人とやり取りすることは困難であり、退職の意思も固いケースが多いため、無理に引き留めず、再発防止に向け解決策を考えることに時間を費やすことが重要だと言えます。

実際に退職代行で辞めたいと言われたリアルな体験談

実際に退職代行で辞めたいと言われた側の感想例をご紹介します。

具体的な例として、以下があげられます。

  • 「業者から連絡が来てショック」
  • 「退職代行の防止に向け労働環境を改善したい」
  • 「どう考えてもおかしい!」

企業によって退職代行が使われた際の反応は異なります。ショックを受けたり納得が行かないと感じるケースもありますが、労働環境を改善するといったように前向きな意見も多いです。

退職代行を使われた側の体験談について気になる方は、ぜひ下記ページをご覧ください。

退職代行を使われた企業の反応例!対応の流れや正しい対処法、トラブル事例紹介

社員に辞めたいと言われたら今後の離職防止に向け対策を練ろう!

今回は、社員が退職を考える理由や退職時のトラブル事例、辞めたいと言われたらどのように対応すべきかについてご紹介しました。

社員が辞めたいと思う原因は、給与面や待遇の不満や職場環境、仕事へのやりがい、将来への不安や個人の事情など、人によって様々です。

辞めたいと言われた側の企業は、社員が退職を考える理由を真摯に受け止め、改善策を見出しましょう。解決策を見出せない場合は、社員の円満退社を目指すことで、裁判などのトラブルを回避することが可能です。

また、退職代行を通じて辞めたいと言われた場合は、再発防止に向け防止策を練りましょう。

ぜひ本記事を参考に今後の離職防止に向け対策を考えてください。

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